MMA・格闘技用語集|総合格闘技の用語一覧を初心者向けに解説
最終更新日 · Fight Atlas編集部 · 読了 10分
MMA用語集の使い方
MMA(総合格闘技)の中継では、「パウンド」「マウント」「バックを取った」など、初めて観る人にはわかりにくい用語が次々に出てきます。この格闘技用語集では、観戦中によく耳にするMMA用語をジャンル別に一覧にまとめました。気になる用語は目次からジャンルを選んで探してください。
ルールそのもの(勝敗の決まり方・反則・判定基準)については「MMAのルール入門」で詳しく解説しています。
勝敗・試合結果に関する用語
KO(ノックアウト)
打撃で倒された選手が、試合を続けられない状態になって決着すること。
TKO(テクニカルノックアウト)
レフェリーが「これ以上続けるのは危険」と判断して試合を止めること。打撃を受け続けて反撃できない場合のほか、ドクターストップや、セコンドがタオルを投げるなどして棄権した場合も含みます。
一本(サブミッション)
関節技や絞め技で相手を降参させて勝つこと。英語では「サブミッション(submission)」と呼びます。
タップ
降参の合図として、相手の体やマットを手で軽く叩くこと。「タップアウト」とも言います。
判定
規定のラウンドが終わっても決着がつかなかった場合に、ジャッジの採点で勝者を決めること。3人のジャッジの意見がそろえば「ユナニマス(全会一致)」、2対1に分かれれば「スプリット」と呼びます。
ドクターストップ
試合中のケガ(主に出血や骨折など)を見たリングドクターが、試合続行は危険と判断して止めること。止められた側のTKO負けになります。
ノーコンテスト
偶発的な反則(ローブローや目への接触など)で試合が続けられなくなった場合や、試合後の薬物検査で違反が見つかった場合などに、試合結果を「無効」とすること。
マジョリティ判定
3人のジャッジのうち2人が同じ選手を勝ちとし、残る1人が引き分けとした判定のこと。ユナニマス(全会一致)やスプリットと並ぶ判定の種類です。
テクニカル判定
偶発的な反則などによるケガで試合が続けられなくなったとき、規定のラウンド数を過ぎていれば、その時点までの採点で勝敗を決めること。規定に達していなければノーコンテストになります。
減点
反則をした選手から、レフェリーの判断で判定のポイントを差し引くこと。判定にもつれた場合、減点1つで勝敗が入れ替わることもあります。
フィニッシュ
KO・TKO・一本など、判定までもつれずに試合を終わらせること。「フィニッシュ率が高い選手」は判定決着が少ない選手を指します。
打撃に関する用語
パウンド
倒れている相手に、上から打ち下ろすパンチのこと。MMAならではの攻撃で、パウンドが続いてレフェリーが止めるTKOはよく見られる決着です。
ジャブ・ストレート・フック・アッパー
ボクシングと同じパンチの種類です。ジャブは前の手で素早く打つパンチ、ストレートは後ろの手でまっすぐ打つパンチ、フックは横から曲げた腕で打つパンチ、アッパーは下から突き上げるパンチです。
ローキック・カーフキック
ローキックは相手の太ももを狙う蹴り。カーフキックは、ふくらはぎ(カーフ)付近を狙う低い蹴りで、効くと相手が踏ん張れなくなり、近年のMMAで多用されるようになりました。
ミドルキック・ハイキック
ミドルキックは胴体、ハイキックは頭部を狙う蹴りです。ハイキックでのKOは試合のハイライトになりやすい決着です。
膝蹴り・肘打ち
組み合った距離や、相手が頭を下げたところに打ち込む攻撃。肘打ちはカットによる出血でドクターストップにつながることもあります。
ボディショット
相手の腹部を狙うパンチや蹴りのこと。効くとスタミナを奪い、動きが鈍ったところで顔面への攻撃につながります。
前蹴り
足の裏で相手の腹部や顔をまっすぐ押すように蹴る技。相手を突き放して距離をとるのにも使われます。
バックスピンキック・バックフィスト
体を後ろ向きに回転させて勢いをつけて放つ蹴り(バックスピンキック)や裏拳(バックフィスト)。予想しにくい軌道から飛んでくるため、決まると派手なKOになることがあります。
スーパーマンパンチ
蹴るふりをして跳び込みながら打つパンチ。空中で腕を伸ばす姿がスーパーマンの飛ぶポーズに似ていることから、こう呼ばれます。
フラッシュダウン
打撃が当たって一瞬だけ倒れたものの、すぐに立ち上がったダウンのこと。ダメージは軽いと見られがちですが、判定では有効な攻撃として評価されます。
サッカーボールキック・踏みつけ
倒れた相手の頭部を蹴る、または上から踏みつける攻撃。RIZINでは認められていますが、UFCなどが採用するユニファイドルールでは反則です。
ダウン
打撃を受けて足の裏以外の部分がマットに着くこと。MMAではボクシングのようなダウンカウントは無く、倒れた相手にそのまま追撃(パウンド等)できます。
カウンター
相手が攻撃してきたところに合わせて打ち返すこと。相手の勢いも加わるため、KOにつながりやすい打撃です。
組み技・テイクダウンに関する用語
テイクダウン
立った状態の相手を倒して、寝技(グラウンド)の展開に持ち込むこと。代表的なのは、相手の足をつかんで倒す「タックル」です。
片足タックル・両足タックル
相手の片足だけをつかんで倒すのが片足タックル(シングルレッグ)、両足をまとめて抱えて倒すのが両足タックル(ダブルレッグ)です。
がぶり
タックルに来た相手の頭を上から押さえつけて潰した体勢のこと。ここから相手の背後に回ったり、ギロチンチョークなどの絞め技を狙ったりします。
スプロール
相手のタックルに対して、足を後ろに伸ばして腰を落とし、テイクダウンを防ぐ動き。打撃が得意な選手にとって重要な防御技術です。
クリンチ
立った状態で相手と組み合うこと。首を両手で抱えて膝蹴りを狙う形は「首相撲」とも呼ばれます。
ケージレスリング
金網(ケージ)に相手を押し付けながら組み合う攻防のこと。金網を使ってテイクダウンを狙ったり、逆に立ち上がったりする技術で、UFCなど金網の中で試合を行う団体でよく見られます。
グラウンド
寝技の状態のこと。「グラウンドに持ち込む」「グラウンドで上を取る」のように使います。
スクランブル
寝技の攻防の中で、両選手が上下を入れ替えようと激しく動き合う展開のこと。ここでどちらが良い位置を取るかで、その後の流れが大きく変わります。
トップキープ
寝技で上のポジションを取り続ける戦い方。決定打がなくても、上から相手を抑え込み続けると判定で評価されやすくなります。
ポジションに関する用語
寝技では、どちらがどの位置(ポジション)を取っているかで有利・不利が大きく変わります。
マウント
倒れた相手のお腹の上に馬乗りになった状態。上の選手はパウンドを打ちやすく、下の選手は反撃しにくい、非常に有利なポジションです。
バックマウント(バックを取る)
相手の背後に回り、両足を相手の胴体に絡めてコントロールした状態。下から反撃されにくく、後述のリアネイキッドチョークを狙える、最も有利なポジションの一つです。
サイドポジション(サイドコントロール)
倒れた相手の横から、上体を胸で押さえ込んだ状態。ここからマウントやバックへの移行、関節技を狙います。
ガード
下になった選手が、両足を使って上の相手をコントロールしている状態。両足で相手の胴体を挟んで足を組む形を「クローズドガード」、片足だけを挟む形を「ハーフガード」と呼びます。下からでも三角絞めや腕ひしぎ十字固めを狙えます。
パスガード
上の選手が、下の選手の足(ガード)を越えて、サイドポジションやマウントなどより有利な位置に移ること。
スイープ
下になっている選手が、足や腰の動きで上の相手をひっくり返し、上下を入れ替えること。
ニーオンベリー
倒れた相手のお腹の上に片膝を乗せて押さえつけた状態。体重をかけて相手を苦しめながら、パウンドや次のポジションへの移行を狙えます。
亀
下になった選手が、うつ伏せで四つん這いになり、体を丸めて守っている状態。打撃は防ぎやすい一方、背後を取られやすい体勢です。
関節技・絞め技に関する用語
関節技は相手の関節を本来曲がらない方向に曲げる技、絞め技は首を絞めて意識を失わせる技です。MMAでよく見る決め技は、背後から首を絞める「リアネイキッドチョーク」、両足で首と腕を挟む「三角絞め」、腕を伸ばして肘を極める「腕ひしぎ十字固め」などです。
技ごとの詳しい解説は「MMAの関節技・絞め技一覧」にまとめています。
戦い方・スタイルに関する用語
ストライカー・グラップラー・レスラー
選手の得意分野を表す言葉です。打撃が得意な選手を「ストライカー」、寝技(関節技・絞め技)が得意な選手を「グラップラー」、レスリング出身でテイクダウンと上からの抑え込みが得意な選手を「レスラー」と呼びます。
オーソドックス・サウスポー
構えの種類。左手・左足を前に出す構えがオーソドックス、右手・右足を前に出す構えがサウスポーです。構えが逆の選手同士の対戦では、前足の位置取りの攻防が勝負を分けることがあります。
計量・階級・試合運営に関する用語
階級
選手の体重ごとに分けられたクラス。フライ級、バンタム級、フェザー級、ライト級などがあり、同じ階級名でも団体によって体重の上限が異なることがあります。
計量・体重超過
試合の前日などに行う体重測定のこと。契約した体重を超えることを「体重超過(ミスウェイト)」と呼び、罰金や減点、試合中止などのペナルティを受けることがあります。
キャッチウェイト
既存の階級の体重ではなく、両選手の合意で決めた体重で行う試合のこと。
パウンド・フォー・パウンド(P4P)
「もし全員が同じ体重だったら誰が一番強いか」という考え方で選ぶ、階級を超えた最強ランキングのこと。パンチの「パウンド」とは別の言葉で、体重の単位(ポンド)に由来します。
アンダーカード・メインカード
1つの大会の中で、前半に行われる試合を「アンダーカード(プレリム)」、後半の注目試合を「メインカード」と呼びます。大会の最後に行われる最注目の試合が「メインイベント」です。
タイトルマッチ・暫定王者・王座返上
チャンピオンベルトをかけた試合がタイトルマッチです。王者がケガなどで長期間試合ができないときに、代わりに設けられる王座を「暫定王座」、その保持者を「暫定王者」と呼びます。王者が階級を変えるなどしてベルトを手放すことは「王座返上」と言います。
ショートノーティス
試合直前(数週間〜数日前)に急きょ出場が決まること。予定していた選手の欠場で代役が立つときによく使われ、準備期間が短い分、不利とされます。
セコンド
試合中に選手をサポートするスタッフのこと。ラウンド間のインターバルで指示を出したり、ケガの手当てをしたりします。
用語を覚えたら試合を観てみよう
MMAの用語がわかると、実況や解説の内容がぐっと理解しやすくなります。気になる選手が「KOが多いのか」「一本が多いのか」は、選手一覧から各選手のページを開くと、勝ち方の内訳で確認できます。
試合をどこで観られるかは「日本で格闘技を観るには?配信サービスまとめ」で解説しています。