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イヴロイエフが語るヴォルカノフスキー戦|無敗の挑戦者「彼はそれほど特別じゃない」

最終更新日 · Fight Atlas編集部 · 読了 9分

2026年10月24日(日本時間25日)のUFC 333で、フェザー級王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーに挑むモフサル・イヴロイエフ。20戦無敗の挑戦者は、王者の「自分にとっては相性がいい相手」という見立てに対し、「彼はそれほど特別じゃない」と真っ向から反論しました。

この記事では、UFC on Paramount+が公開したイヴロイエフのインタビュー動画(約9分)から、試合を見るうえで押さえておきたい発言を解説します。同じ日に収録された王者側のインタビューは「ヴォルカノフスキーが語るイヴロイエフ戦」、大会全体の見どころは「UFC 333の見どころ」にまとめています。

インタビューの要点

  • 王者の自信に対し「自分のキャンプに集中した方がいい」と反論。ただし敬意は崩さない
  • 「自分のレスリングは他とは違う」。25分間でもテイクダウンを続け、打撃も成長していると強調
  • 王者が「ひどい負け方をしたら引退する」と話していることには「寂しい」と本音
  • 次の挑戦者を狙うジェアン・シウヴァの挑発は「相手にしない」。シウヴァにとって最悪の相手はスターリングだと分析
  • 約12kgの減量もサウナを使わず食事管理だけ。3年以上、砂糖を加えた食べ物を断っている

「彼はそれほど特別じゃない」――王者への反論

インタビュアーから、ヴォルカノフスキーが「この試合の後、過去最高の自分だと言われる」と話していたことを伝えられると、イヴロイエフはまずこう返しました。

「本当にそう信じて言っているならいいけれど。彼はルフィのキャンプに集中していたから、自分のキャンプに集中した方がいい」(動画1:10ごろ)

ヴォルカノフスキーは、同じジムで練習するライト級のマウリシオ・ルフィの試合に向けて、レスリング対策の指導役として深く関わってきました。その分、自分の準備がおろそかになっていないか、というチクリとした一言です。

一方で、ヴォルカノフスキーを「歴史上最高の選手の一人」と認め、自分の名前を挙げて対戦相手に指名してくれたことにも感謝を示しています。王者が強いからこそ、勝って「自分は本物だ」と証明したいという姿勢です。

レスリングだけではない――「打撃も成長している」

王者は「イヴロイエフは自分を25分間押さえ込めない」と見ています。この見方について聞かれると、イヴロイエフは自分のレスリングの特徴をこう説明しました。

「自分のレスリングは違う。テイクダウンのタイミングがいい。押さえ込み続けられなくても、必要なら25分間何度でも倒す。それに打撃も良くなっている。彼はそれほど特別じゃない」(動画2:50ごろ)

押さえ込んで時間を使うだけでなく、立たれても何度でもテイクダウンを取り直す、という考え方です。さらに、王者の打撃をしのいでから組みに入る展開もイメージしているようです。前戦のレローン・マーフィー戦(2026年3月、マジョリティ判定勝ち)では打撃でも渡り合っており、インタビュアーからその点を振られると「今回はそれ以上を見せる」と応じました。

これまでUFCの勝利がすべて判定のイヴロイエフにとって、「判定まで支配し続ける」戦い方は最大の強みです。王者の「長引くほど相手が不利になる」という見立てと、どちらが正しいのかが、この試合の一番の見どころと言えます。

王者の引退発言には「寂しい」

ヴォルカノフスキーは試合前、オーストラリアのメディアに対し「ひどい結果になったら、そこで終わりにする」と、引退の可能性を口にしています。自分がその相手になるかもしれないことについて聞かれたイヴロイエフは、意外にも寂しさを口にしました。

もっと彼の試合を見たいが、もう十分に実績を証明してきたので、格闘技以外の人生を楽しんでほしい、という答えです。料理好きで知られるヴォルカノフスキーにかけて、「試合の後にオーストラリアへ行って、一緒に料理してステーキを食べたい」と笑っていました(動画3:25ごろ)。

ライバルたちへの評価

インタビューの中盤では、王座戦線の他の選手についても聞かれています。

ジェアン・シウヴァ:マーフィー戦は事実上の挑戦者決定戦だったにもかかわらず、シウヴァは「次の挑戦者は自分だ」とアピールしてきました。これについてイヴロイエフは「犬が吠えていても放っておくだけ」と一蹴しています(動画4:10ごろ)。ただ、シウヴァを「素晴らしい選手」とも認め、自分が王者になったら挑戦を歓迎するとしています。

アルジャメイン・スターリング:スターリングは「シウヴァはまず自分と戦うべきだ」と主張しています。イヴロイエフはこれに乗る形で、「シウヴァがスターリングと戦えば、タイトル戦にはたどり着けない。スターリングはシウヴァにとって階級で最悪の相手かもしれない」と分析しました(動画4:50ごろ)。スターリングのテイクダウンと強さなら、シウヴァに勝てるという見立てです。イヴロイエフ自身、2024年12月にスターリングに判定勝ちしており、その実力を肌で知っている選手の評価です。

トミー・マクミレン:UFC参戦からまだ2試合ながら、12戦無敗で注目される新鋭です。「退屈なレスラー」とイヴロイエフを挑発し、UFC 333の代役に名乗りを上げています。イヴロイエフは、マクミレンの前戦(2026年9月、マルワン・ラヒキに判定勝ち)を見たうえで、「3ラウンドに疲れていなければ、ラヒキが勝っていたと思う」と冷静に評価。挑発には「自分はそういう選手を試すためにここにいる。かかってこい」と返しました(動画5:45ごろ)。

約12kgの減量と、3年以上の「砂糖断ち」

ストイックな食生活も、この選手の特徴です。インタビューの冒頭で、王座を取ったら何で祝うかと聞かれると、答えは「ティラミス」(動画0:15ごろ)。3年以上、砂糖を加えた食べ物を口にしていないそうです。果物やデーツは食べているので糖分が不足しているわけではなく、体が軽く感じられて回復も早くなるのが理由だと説明しています。

今回の減量は約12kg(26ポンド)。それでも「他の選手はもっと落としている」と話し、サウナも使わず、試合のかなり前から食事を調整するだけで体重を作れると言います(動画6:20ごろ)。当面はフェザー級で戦い続けるつもりで、ライト級にも興味のある試合はあるものの、選手層の厚いフェザー級こそ自分を試せる階級だとしています。

質問ごとの要約

インタビューの流れを、質問ごとに要約しました(発言の逐語訳ではありません。時刻は動画内のおおよその位置です)。

Q. 王座を取ったら、何のデザートで祝う?(0:00ごろ)

「ティラミス」と回答。3年以上、砂糖を加えた食べ物を断っているものの、果物やデーツは食べているので糖分は足りていて、体が軽く回復も早いと説明しました。

Q. 王者に「過去最高の自分を見せる」と言われてどう思う?(0:45ごろ)

王者はルフィのキャンプに集中していたので、自分の準備に集中した方がいいと反論。それでも歴史に残る偉大な選手で、自分を指名してくれたことに敬意を払っているとし、勝って本物だと証明したい、王者になったら誰の挑戦でも受けて、試合を多くこなす王者になりたいと語りました。

Q. 王者はあなたのどこを見誤っている?(2:05ごろ)

自分のレスリングはタイミングが違い、押さえ込めなくても25分間何度でもテイクダウンできると回答。打撃も成長しているとし、マーフィー戦以上のものを見せると話しました。

Q. 王者を引退に追い込む相手になったらどう感じる?(3:05ごろ)

寂しいと回答。もっと試合を見たいが、十分に実績を証明したので、格闘技以外の人生も楽しんでほしいと話しました。試合後は一緒に料理をしてステーキを食べたい、とも。

Q. ジェアン・シウヴァに挑戦権を奪われる心配はあった?(4:00ごろ)

挑発は相手にしないと一蹴しつつ、シウヴァは素晴らしい選手で、自分が王者になったら挑戦を歓迎すると回答しました。

Q. スターリングの「シウヴァはまず自分と戦うべき」という主張について(4:35ごろ)

スターリングと戦えばシウヴァはタイトル戦にたどり着けない、テイクダウンが強いスターリングはシウヴァにとって最悪の相手かもしれない、と分析しました。

Q. トミー・マクミレンに挑発されてどう思う?(5:05ごろ)

マクミレンの前戦は見ていて、相手のラヒキが3ラウンドに疲れなければ勝っていたと評価。自分はそういう選手を試すためにいる、かかってこいと返しました。

Q. 約12kgの減量で、いつまでフェザー級で戦える?(5:50ごろ)

今は階級を変える必要は感じていないと回答。ライト級にも興味深い試合はあるが、フェザー級が最も充実した階級だとし、12kgは大きくない、サウナも使わず食事の調整だけで落とせると話しました。

Q. 足が頭まで上がるストレッチ動画は本当?(6:55ごろ)

子どものころにレスリングを始めてから、ずっとストレッチを続けていて、今も毎回の練習の前後に行っていると回答。柔軟性があるとレスリングが良くなり、絞め技などにも耐えやすくなると説明しました。

Q. UFC王者になることは、あなたにとって何を意味する?(7:45ごろ)

UFCと契約することだけが目標の選手も多いが、自分は契約した時点で王座を目指すと決めていたと回答。そのために忍耐強く積み上げてきて、ついにここまで来たと語りました。

まとめ:どちらの見立てが正しいのか

王者は「25分間押さえ込まれることはない。長引くほど相手が不利になる」と言い、挑戦者は「押さえ込めなくても、25分間何度でも倒す」と言います。組み合いの消耗戦になったとき、どちらが先に崩れるのか。両者の発言は、この一点で正面からぶつかっています。

試合の勝敗やラウンドは「試合予想」で予想できます。王者側の言い分は「ヴォルカノフスキーが語るイヴロイエフ戦」、対戦カードの詳細や日本での視聴方法は「UFC 333の見どころ」をご覧ください。

参考

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